
中1・中2では失敗もしてもらい、プロセスを大事にします。「急がば回れ」で本当の実力をつけたほうが、後半になればなるほど伸びるためです。最初から結果だけを求めすぎると、テクニックだけの表面的な理解になりがちというのもあります。
しかし中3では結果にこだわって努力をしてもらいます。本質をおさえた上で結果を追い求めた時にだけ得られるものがあるためです。
特に以下の点をおさえてもらいます。
1. 進路を選択する
2. 過去問の学び方を知る
3.個々に学習戦略を立てる
中3クラス
1.進路を選択する
最近はグローバル系、デザイン系や総合系、サイエンス系などの人気も高まり、進路選択も多様だと感じます。見学して気に入ったので実力より偏差値の低いところにあえて行く、という選択をする子もいます。全員が少しでも偏差値の高い普通高校に行くという時代でもなくなりました。
柴塾では、志望校については、特に求められる場合を除き、個別提案はしていません。もちろん相談にはのりますが、点数の取れる子に、より高い偏差値の高校を勧めることもありません。低い偏差値の高校を勧めることもありません。つまり塾の合格実績を上げるための進路指導はしません。
兄弟でもピンとくる高校は違います。また、合わない高校に行って不登校になったり、退学したり、他の高校に編入したりといったことがたくさん起きています。
相談にのり情報は与えたとしても、まず本人が見学した上で納得し、ご家族の了解を得た上で選ぶことが大事だと考えています。自己決定感、自己コントロール感は幸福度を上げるためにとても大切だということがわかっているからです。あくまで本人が選んだ高校に受かるにはどうすればいいか、戦略を考え、最大限サポートをするというスタンスです。
もちろん、どうしても行きたい高校があるなら、自分の実力よりも高い高校にチャレンジしてもいいのです。冷静に実力の分析はしますが、最後まで本人が希望する高校に受かるためにはどうすればいいかを考え、最大限サポートしていきます。


2.過去問の学び方を
知る
一般に、多くの問題を何度も解いて解法を覚えるというやり方が取られがちです。また受験のテクニックを何度も練習する、ということもあるでしょう。
しかし、そのやり方だと、勘のいい一部の子を除き、やったことのない問題、視点の違う問題に対応しにくいというデメリットがあります。入試本番で傾向が変わったり、難しくなった時にパニックになり、普段より点数が大きく落ち込むことがあります。
基本問題を除き、全く同じ問題は出ません。効果的な過去問の解き方を知り、本質的な理解をすることで、少しひねった問題にも対応が可能となります。
柴塾では、過去問を分析する方法、過去問から深く、多くのことを学ぶ方法を教え、実践してもらいます。

3.個々に学習戦略を
立てる
学習戦略とは、優先順位をつけ、中長期で何をどの順番でやるか、というものです。そして、もっとも重要なことは何をやらないかを決めることです。
中学時代というのは、勉強だけではなく部活や友人関係などほかにも重要なことがあります。そして子供達それぞれに得意科目、不得意科目があります。習熟度も違いますし、目指す高校も違います。また、スイッチの入るタイミングも違います。あれもこれもと詰め込みすぎて、すべてが中途半端になり、その子独自の強みを伸ばせなかったら大きな損失です。全員が同じ学習戦略では最大の成果を得ることはできません。
しかし、長期的な視点で学習戦略を立てるのは中学生には難しいものです。自分を分析することも、受験の全貌を知ることも、どんな教材があるかを知ることも、戦略策定の方法について学ぶこともできないためです。
そこで柴塾では、一人一人に対して、その子の性格や実力、今の状況をふまえて学習戦略を立て、教材を提案し、今集中すべきことを提案するようにしています。
特に中3ではA4で7、8ページほどの受験戦略を作って提案します。そして、なぜそういう戦略なのかを一人一人と頻繁に面談をしてじっくり説明をしています。
長期的な学習戦略は大人が立ててあげ、短期的な学習計画は自分で立てて実行する、というスタンスです。
なんでも大人がやってあげると、自立を阻害してしまいます。できることは任せ、頑張ってもできないことはやってあげるというのが大事と考えます。
そうして大学入試では自分で受験戦略を立て、自立して学べるようになってほしいと考えています。
