

今、時代は大きく変わっています。働き方もさまざまになり、かつてのようにどんな方法でもいいから「高学歴なら安心」という時代ではなくなってきました。
これからの社会では、子どもたち一人ひとりが持っている“個性”や“得意なこと”を活かし、周りの人に喜ばれ、感謝されながら働いていく―そんな生き方も、立派な選択肢のひとつです。
技術の進歩もあって、自分に必要なスキルを身につけ、自分に合った場を見つけやすくなりました。AIには真似できない「人にしかできない仕事」で活躍することだってできる。そんな時代になってきたのです。
中学生活の中で勉強に時間を取られすぎることで、大切な何かがおろそかになったらもったいないことです。
とはいえ、「好きなことだけをやっていればいい」というわけではありません。
自分らしく、いきいきと人生を切り拓いていくためには、やはり「学び」がとても大切です。
特にこれからの社会では、誰かがレールを引いてくれるわけではありません。自分で考え、自分で道を選び、進んでいく力が求められます。
だからこそ、ただ言われるままに問題集を解くだけでなく、「自分はどうやるか」「なぜそうなるのか」という本質的な学びが必要です。
そして、人生が長くなる今、学校の勉強が終わってからのほうが、実は“学びの本番”です。正解がないどころか、問題そのものも自分で見つけていかなくてはならない。そんな時代です。
その中で、とても大事になるのが「本からの学び」です。本は、いつでも、どこでも、人生のヒントをくれる”先生”であり、“パートナー”です。人との出会いや経験だけに頼らず、自分で気づき、考える力を育てていくことができます。
柴塾では創業以来、個性と自主性、本からの学びをを大事にしながら「詰め込みすぎず、でも放任でもない」ちょうどよい学びの場をめざしてきました。
一人ひとりの子どもたちが、自分の力で学ぶ喜びを感じ、自ら学び続ける力(独修力)を育てていく―それが目指すところです。
ただやり方を教えるだけでなく、やる気や心の部分もしっかり見守る。学びには、方法(ハード)と心の支え(ソフト)の両方が大切だと考えています。
子どもたちは、時には反抗もすれば、部活や友だち関係で悩むこともあります。思うように進まないこともあるでしょう。けれど、そんな時こそ、一人ひとりに向き合い、その子にとって何ができるだろう、と伴走していきます。
自分の力で自分を成長させた子どもたちの表情は、本当にキラキラしています。
そしてその経験と自信が、試験の結果にも、そしてこれからの人生にも、大きな力になっていくのだと考えています。